第2次世界大戦敗戦後、旧ソ連サハリンとなった南樺太。天然資源に恵まれた樺太は日本時代、「宝の島」と呼ばれ40万人が生活する活気あふれる地でした。敗戦、東西冷戦を経て、1980年代のペレストロイカによって、長く閉ざされていた旧樺太との往来が可能になりました。
そして2009年、各地の近代遺産を撮り続けていた写真家・那部亜弓さんは、かつての樺太の地に残された日本遺産を記録に残そうとサハリンへ。当時まだ、現地の旅行者でも把握し切れていなかったサハリン各地に残された王子製紙工場の廃墟を全て写真に収め、日本統治時代の証言者ともいえる貴重な資料を残しました。
戦後75年の今年、樺太を知る人も少なくなりました。写真を通してあらためて樺太の歴史を知っていただくとともに、サハリン残留日本人のこと、そして魅力あふれるサハリンの今についてもご紹介したいと思っています。ぜひ、ご来場ください。
会期 10月27日(火)~11月8日(日) 火~日11:00~17:00 (金のみ ~21:00)
会場 ego Art & Entertainment Gallery(〒103-0023 東京都中央区日本橋本町4-7-5 ) https://egox.jp/
入場料 珈琲・ジュース等のワンオーダー
展示 写真 34点(A3プリント額入り18点、コラージュ16点)2008年
「もっと知りたい!サハリン・樺太」(日本サハリン協会制作)
那部亜弓プロフィール:
1983年千葉県生まれ。千葉県在住。フォトグラファー。
千葉工業大学在学中、親の死をきっかけに廃墟探索に目覚め、就職と同時に全国を旅する。
2008年、平壌を訪れたことをきっかけに、日本の領土拡大に興味を抱く。
2009年、5泊6日でサハリンを旅する。
現在、家族写真、カップルフォトなどカメラマンとして活動する傍ら、ラブホテルの記録を続けている。
*那部亜弓著『知られざる日本遺産 日本統治時代のサハリン廃墟巡礼』(八画出版部 2015)の再販決定!
会場にて1冊1,000円の特別価格でお買い求めいただけます。